2012年08月
厳しい夏の空気が、変わりつつある、、
秋の気配を感じつつ、ワタシの中にある和心の鈴が鳴った
美しい舞いを楽しむひととき・・・
エンドロールでの「舞い」は、お馴染みとも言える見所の一つ
ワタシが思う萬斎の最大の魅力は、「中心軸」にある
稽古で鍛えられた身体能力ではあるが、ブレない軸が素晴しい
中でも、この陰陽師の衣装(長袴?)で、一歩間違えば転びそうな
足元の不安定さを、全く感じさせない舞いに驚く・・・
空中で回転し、蹴り(?)をしつつ、着地する、、しかもビクともブレない
これは、大変高度なワザらしく、まるでオリンピックの体操か!?
とも思えてきた、、(笑)
見た目、細く華奢に見える身体が、重い装束をまとい
飛び、踏み、舞う美しさ、、狂言の舞台で発する声の太さ、、
場数を踏んだだけではない、内面から「楽しむ」という表現が
伝わってくる 厳しい世界の中で、自分の境地を見い出した
結果だからだろう 自他共に有名なトレードの「狐顔」
これにも強みがあると思える まさに、凛とした美しさだ
そうは言っても、このワタシは伝統芸能である歌舞伎や
狂言などに興味はあれど、何も知らない、、(笑)
ただ、観ていて引き込まれる世界だと言うこと
ジャンルは違っても、バレエやあらゆる舞い、またスポーツ競技に
於いて、共通する「中心軸」の基本が成す美しさが目を留める
そんな世界が好きなのだ!
*・゜゚・*:.。..。.:*・゜ 三番叟(さんばそう) *・゜゚・*:.。..。.:*・゜
※この三番叟は五穀豊穣(ごこくほうじょう)を祈り舞う曲
まず、直面(ひためん=面をつけない)で「揉之段(もみのだん)」を舞う
次に黒式尉(こくしきじょう)の面をつけて鈴を鳴らして
種まきを表現する「鈴之段(すずのだん)」舞う
この「三番叟」は舞うという言葉より、「踏む」と言われるほど
激しい足拍子の多い躍動感が溢れる神事ともいえる曲。
また「三番叟」という大曲は、非常に格式の高い、神聖な儀式
※この(さんばそう)の舞いが好きで、動画を探していました
長いので、ダイジェストに編集してありますが、見応え充分!
解説は、萬斎さんのことが、詳しく書いてあったサイトから
お借りした内容です(感謝!)
前回に続き、2作目はヒッチコック監督のスパイサスペンス
P・ニューマンと美しいJ・アンドリュース共演の「Torn Curtain」
邦題が、引き裂かれたカーテンだが、鉄のカーテンとも読むように
東西冷戦下のドイツが舞台
予告だけで、さぞや血だらけ、、のサスペンスと思えるが
実際はその逆で、いたって心理的なハラハラが多い作品!
展開の詳細は省くとして、表向きの肩書きとは別の顔で
目的達成のために、亡命計画へ動くP・ニューマンと
一見、成すすべもなく弱い立場の女J・アンドリュースの名演
何も知らずに、付いて来た男の旅先・・・
ただ、フィアンセの男のそばに居たい、、
学者という権威ある男のため、何かの役に立ちたい、、
その一心から、男の行動を追ううちに、隠された真実を知る
そして、ワタシが感じた「女の強みと男の弱み」としたように
婚約者のJ・アンドリュースが、決め手になる上手さを出している
ゴージャスでも色っぽくもない、極めて普通の匂いの女
端整な顔立ちに、不安を精一杯に見せ立ちすくむ姿が印象的
隠し通すハズの計画が想定外になり、イチかバチかとなる男の目線
真相を受け入れ、足手まといを後悔しつつ戻れない女の目線
そのどちらの感情も、カメラワークで伝わってくる
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男の中で、決して情に負けず、曲げてはならないルール
女の中にある無意識の武器、、これが交錯しては、いつもドラマを生む
観る側にとっては、肩の持ち方もそれぞれあるだろう
女のせいで、全てを棒に振る男の弱さに、「しっかりせいっ!」とも映り
その浅はかさが、男と女の世界なんだ、、と共感したりもする(笑)
どの映画でも、孤独に生きる強い男こそ、どこかでつまずく原因に
必ず女が居る・・・乱す存在は、女が多いのだ
さてさて、、本来の作品の話からずれてしまったが
ヒッチコック監督と言えば、カメオ出演で有名!それも、控えめながら
ゼッタイに分かる位置に、あのポッチャリ顔でお出ましになる(笑)
また、他の作品も楽しんでみたくなった
最後まで、スリリングな展開!ヒッチコック劇場の醍醐味だ
1966年、、古さも感じないこういった名作に、何度でも引き込まれる
最近、どうしても観たくなった2作品について
連続で書いてみようと思う・・・☆
まず最初は、この「The Sting スティング」から~
蜂の一刺し、、とどめの一発、、切り札的な表現のタイトルが
シャレているThe Sting スティングは、P・ニューマン、R・レッドフォードに加え
ジョーズで有名なロバート・ショーが何より嬉しい顔ぶれ
紳士的・・・これが基本にあるため、痛快ながらも美しいキレ味!
展開は、密林さんのレヴューやウィキが詳しいので省くことにして
見所として、ワタシの目に留まったシーン
それは、ここでは若く少年のようなR・レッドフォードが
仲間の仇を討つために、師匠とも言えるP・ニューマンに協力を
頼み、宿敵R・ショーのおっちゃんをまんまと騙すのが狙い
その一大作戦が進む中で、敵のスパイに狙われるレッドフォードを
寸前で助ける師匠のニューマン、しかも自分の身を犠牲にし兼ねない
危険を覚悟だという事を、助けた手下が告げる
一時は、弱みを握られ捜査に協力する条件で、ニューマンの居所と
元仲間の身を取引したレッドフォードだったが、師匠のニューマンは
そんな裏切りでさえ、寛大に容認し、助ける
真相を知ったレッドフォードは、自分の未熟さと、信頼し最後まで
作戦を成功させる為に、呼び戻す思いのニューマンに愕然としただろう
それが、レッドフォードの後の作品「スパイゲーム」へ繋がるのだ
これは、スパイとしての生き方に耐え切れず決別したB・ピットが
捕らわれ、寸前で命を助けられるという、同じ重なりに見える
この時、一人の若造を見捨てなかった、師匠レッドフォードを想う
B・ピットの、ラストでの言い表せない表情が何ともいい!
とまあ、‘‘騙し‘‘は別にして「The Sting スティング」の中に観た
レッドフォードの新旧と言ったところだろうか、、
とにかく、痛快だ!騙される親分ことR・ショーの貫禄がかっちょいい!
若くして去ったR・ショーの姿が焼きつく名作
イカサマ師と賭博師、、ベースにあるのは「紳士的」
だから美しい!このレッドフォードの若さと、ピットの面影が
ウリ二つだと思うのは、ワタシの錯覚ではないハズだ
この「The Sting スティング」の鍵は、最後までイカサマだ、、という事
敵を欺くには、まず味方から・・・おっと、これ以上はネタバレ注意だった
※次回、P・ニューマン「Torn Curtain 引き裂かれたカーテン」
に観た、‘‘女の強みと男の弱み‘‘について、ちょっとブツブツ(笑)
オリンピックの熱戦が終わった
あっぱれJapanの活躍で、沢山の感動も生まれた
余韻に浸りながら、身を任せるに相応しい曲をBGMに・・・♪
世界のアスリートに見とれながら感じた、もう一つの感動
それは、会場であるウェンブリー・スタジアムという響き
ロンドン五輪は、始まりも終わりも「音楽」をテーマに彩ってあり
スポーツだけでなく、音楽の祭典だと思えるくらいに新鮮だった
そして、イギリスが誇るミュージシャン達と、ライヴで結びつくのが
「万人」規模収容のウェンブリー・スタジアム
これまで、クイーンをはじめ、好きなバンドのライヴ=ウェンブリーを
どれだけ、ワクワクした思いで観ただろう、、
何万という観客のうごめく渦に、異様な雰囲気を覚えつつ
それでも、響く歌声、ギターの唸り、観客を一つにするパフォーマンス
巨大なスタジアムは、機材のセッティングからして規模が違う
そんなクルーとバンドのチームが、最高のライヴを創る世界
夢のスタジアムに、いつかきっと行ってみたい!
そう思った、もう一つのロンドンだった